株式会社NBM
企業の背骨となる
確固たる人事評価制度を手に入れました
代表取締役 岩本教宏氏
取締役 山内敬太氏
2011年に設立し、創業わずか6年で25店舗もの飲食店を経営する株式会社NBM。
和食やイタリアンのような料理の種類だけでなく、北海道の食材を使った店舗「北海道バル」や、銘酒とコラボした店舗「八海山」など、様々なニーズに合わせたこだわりの「食」を提供しています。飲食業界は、評価基準を曖昧なままにしている企業が少なくない業界です。
フォー・ノーツの評価制度を導入した結果、どのような変化があったのでしょうか?
代表取締役 岩本教宏氏と取締役 山内敬太氏にお話を伺ってみました。
突然、全従業員が一つの方向に向かい始めた
――人事評価制度導入前の御社の課題はなんでしたか?
岩本- 給与の決定が曖昧な基準で行われていたことです。どう上げればいいかも、上げ幅もわからないまま、他社の水準を参考に「これぐらいでいいよね?」と決めてたんです。
誰が見てもひと目でわかる基準を設けなければいけないなと感じていました。
――そこでコンサルティングをご依頼いただいたわけですね。ご依頼にあたり不安は何かありましたか?
岩本- やはり、お金と時間をかけたのに全く結果が出ない、というのが一番嫌じゃないですか。だからできるだけそういう事態を避けるために、色んなコンサルティング会社のWebサイトを見るんですけど、どこもいいことしか書いていないから、困ってたんです。
でも今回は、実際に導入した人にご紹介いただいた形だったので、信頼はしていましたね。
――フォー・ノーツの人事評価制度を導入しての手応えは?
岩本- みんなが、一つの方向に向かったんですよ。わかりやすい基準ができたので。「こう頑張れば給料が上がる」と明確になって、社員全員が理解できたところがよかったです。
――山内さんご自身の、人事評価制度導入前の課題はありましたか?
山内- 当時は評価者が社長しかいなかったんです。でも社長と一緒に仕事をする機会って、なかなかないじゃないですか。本当にちゃんと評価してもらえているのか、何を基準に評価されているのか、という不安はありました。
昇給したとしてもその根拠がわからないので、どう目標を設定すればいいかもわからなかったです。でも人事評価制度を導入してから、自分の仕事を直接見ている店長やエリアマネージャーが、一次評価者になって。評価される側としては、すごく安心できましたね。
店舗間の業務の差が明確になり、公平性を保てるように
――コンサルティング中、難しく感じたところはありましたか?
岩本- 給料の上げ幅の決定ですね。最近も一回修正かけたんですけど。すぐ昇給するのもよくないけど、あまり上がらないのもみんながめげちゃう。
現在も試行錯誤を繰り返してます。
山内- いただいたフォーマットに仕事内容や評価基準を当てはめていくと、びっくりするぐらいピッタリ収まったんですよ。
でも店舗によって作業内容が異なってくると、同一条件で公平に保つのが難しいんですよね。今後もその時その時に合わせて変えていく必要があると思います。
――導入した評価調整会議で店舗間の公平さを保つことに役立っていますか?
山内- 間違いないですね。全員が集まって評価の話をする機会って、設定しないとないんですよ。みんな毎日現場に入ってますから。西尾さんにお話を聞いてもらいながら話し合うことで、店舗間の業務の差も明確になっています。今までは全て社長が判断していたんですよね。
岩本- やはり全ての店舗を公平に保つのは、自分一人の力では難しかったですね。
――問い合わせ当初、シェアコンサルティングか個別コンサルティングで迷われていたそうですが、個別コンサルティングを選んだ理由はありますか?
岩本- 確かに金額的にはシェアコンサルティングの方が安いのでひかれるものはあったんですけど(笑)、シェアコンサルティングだと、様々な業種の方とやることになるんですよね。
例え飲食業だけでやることになっても、飲食店って会社や店舗によって給与水準や労働環境は細かく異なってきます。だから「絶対に役に立つ」という保障がないなと感じ、個別コンサルティングをお願いしました。
伝えたかったニュアンスを「文字化」して伝える
――コンピテンシー研修、評価者研修を受けていただきましたが、効果の実感はありますか?
山内- 正直、最初は現場からはアレルギー反応、つまり反対意見が出てくると思ってたんです。でも実際に来社いただいて、しっかり公平性を保って作ってきたという点を説明していただいて。誠意を持って作ってくれたんだって社員にわかってもらえたのはよかったですね。
岩本- 最初はみんな、すぐには理解できなかったみたいですね。ポカーンとしていた。でも理解はできなくても、西尾さんにきていただくことで、「第三者のちゃんとした人がやっている」という証明にはなりました。だからみんな安心してくれたと思います。
――反対意見はありましたか?
岩本- 自分が評価したり書いたりするのがめんどくさい、という人はいましたね。
山内- でもそういう人って、しっかり評価されると困る人なんです。
公平さがあるから、逃げ道を塞がれてるような状況なんですよね。それに居心地が悪く感じて、辞めた人はいました。
岩本- やはり外部という立ち位置は、大きいですね。
――コンピテンシーという考えの制度を導入することに対する反応はありましたか?
山内- コンピテンシーについてどうこう、っていう意見はないですけど、もともと伝えたかったニュアンスを文字化して伝えることによって、理解度が深まりました。
まだ新評価制度を導入してからは2回しか評価がないので事例は少ないですが、今後は事例が蓄積して、「同じことをすれば評価される」という前例を作っていければ。
そうするとみんながやるべきことが明確になって、本来の目的である会社全体の成長につながると思います。
高卒採用の説明で興味を示されるように
――新人事制度導入によって、変化したと感じる社員はいますか?
山内- 全体的に、みんな前向きになりました。評価基準がわかりやすくなったので、全員が興味を持って読んでくれてます。面談にも意欲的に参加してくれる人が増えましたね。
――運用面や実務面で運用しづらいと感じるところはありますか?
山内- 大変なところは、コンピテンシーに関しての読解力に差があるので、説明が必要な人がいることぐらいですね。実務面でやりづらいと感じるところはないです。
――今後の御社の目標はなんですか?
岩本- 社員を独立させることと、直営店を出店することです。100年続く会社、そしてその過程の中で店舗数も増えていければと思っています。
――新卒社員に対して人事評価制度の説明はしていますか?反応はどうですか?
岩本- 採用の時に説明しています。
山内- 評価制度の説明があった方が確実に反応がいいですね。大体弊社は高卒採用なので、学校の先生に話に行くんです。先生方からは「飲食業でここまできっちりやってるところはなかなか見ない」と興味を示していただけますね。
インパクトを残すきっかけになってくれました。昨年は15名を採用しています、
会社という「体」と人事評価制度という「骨」
――評価や人事に悩まれている企業様にメッセージをお願いします。
岩本- たぶんどの業界でも、今後は採用が大変になってくると思います。でもきちんとした人事評価制度を導入すれば、離職率が下がる。
採用の面でも、同じ給与水準、同じ業種の中で有利に働きます。入る人としても評価制度がちゃんとしていた方がいいですし。ぜひ導入した方がいいと思います。
山内- 全部言われましたね(笑)。最初は費用がかかるので躊躇するかもしれませんが、教育や採用の面からトータルで見ると、十分にプラスに働くと思います。
岩本 採用コストもありますし。あと助成金も降ります(笑)
――会社の規模、人数が大きくなる前に人事制度を導入するメリットはありますか?
岩本- 規模が大きくなってから入れるのは大変だと。人数が多くなればなるほど、反発は大きくなりますから。
山内- イメージで言うと、人事評価制度は「骨」なんですよ。
会社という「体」の成長にあ合わせて伸びていくものなので、折れたり曲がったりしなければ、ずっと大事な役割を果たすと思います。「入れればOK」ではないので、浸透させて生きてる状態を保つことを考えると、早い方が絶対いいです。
会社名:株式会社NBM
代表者:代表取締役 岩本教宏 氏
設立:2011年1月4日
社員数:正社員40人 パート・アルバイト140人
事業内容:飲食業/「はんなり邸」「越後酒房」「さつま黒宝庵」「和食りん」「VELDE」等の経営
WEB:http://nbm.jp/